減量目的でよく知られる「糖質制限ダイエット」。
減量目的だけでなく、スポーツ習慣のある人にとってもパフォーマンス改善やパワー向上に効果を発揮します。
一方で、過度な糖質抜きの食事を続けると、筋肉量が落ちやすくなったり、体調を崩してしまう可能性もあるので注意が必要です。
そこで今回は、糖質制限との正しい付き合い方や筋肉量の維持におすすめのトレーニングを紹介します。
自分の理想とする身体を手に入れるためにも、筋肉量を維持しながら正しい糖質制限を行っていきましょう。
結論!正しい糖質制限なら筋肉量は落ちない
糖質制限を聞くと筋肉量が落ちるというイメージを持っている人もいるでしょう。
しかし、糖質制限中でも、トレーニング前に適度な糖質を摂取し、糖質に代えてたんぱく質や脂質を積極的に摂取することで筋肉量が落ちることはありません。
一方で、食事から糖質が摂取できないと、体内のグリコーゲンが枯渇して体がエネルギー不足に陥ります。
それを補うために、筋肉を構成するたんぱく質を分解して、エネルギーへと変換するため、筋肉量も失われてしまうのです。
せっかくのトレーニング効果を落とさないために、糖質制限中でも質と量にこだわって糖質を補給することをおすすめします。
筋肉量を落とさない糖質制限の秘訣
同じカロリー摂取でも、食べる回数や食材選び、摂取するタイミングを工夫するだけで効果は変わります。
ここでは、トレーニング効果をアップさせる糖質制限のポイントをお伝えします。
ポイント①:低脂質・高たんぱく質な食事を意識する
糖質制限ダイエットは、低脂質・高タンパクな食材選びが基本となります。
良質な筋肉の材料となるタンパク質ですが、食材によって脂質を多く含む食材もあるので注意が必要です。
例えば、ひと口に鶏肉(100g)を使った料理でも、部位や調理法によって脂質の摂取量が異なります。
- ささみ:0.8g
- 鶏もも肉(皮あり):14.2g
- 鶏もも肉(皮なし):5.0g
- 鶏胸肉(皮あり):5.9g
- 鶏胸肉(皮なし):1.9g
減量中は、「ささみや皮なしの胸肉を選ぶ」「蒸し料理で余分な脂分を落とす」といった工夫の積み重ねにより、カロリーや脂質を大幅に調整することが可能です。
ポイント②:1日の糖質量を60g〜100gに抑える
「炭水化物=太る」と悪者扱いされがちですが、体のエネルギー源として不可欠な存在です。
1日60〜100g程度、1食につき約20〜30gを目安に糖質量を抑えると、血糖値を急上昇させず、減量に繋げることができます。
主な主食に含まれる糖質量の目安は以下の通りです。
- 白米:お茶碗半膳(約28g)
- 食パン8枚切り1枚(約20g)
- ゆでパスタ100g(糖質31.3g)
- ゆでそば100g(糖質27.0g)
炭水化物には、腸内環境の改善に役立つ食物繊維が含まれています。便の量を増やしたり、糖質の吸収を抑えて体外に排出する役割もあるので適量摂取を意識しましょう。
糖質制限中におすすめの朝食について、以下の記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。
ポイント③:筋トレ後30分以内にプロテインを摂取
運動後30分以内は、プロテイン摂取のゴールデンタイムです。
筋肉を形成しやすい時間にプロテインを飲むと、筋肉に届くアミノ酸輸送量が約3倍も上がります。
筋トレやスポーツで大量にエネルギーを消費している体は飢餓状態であり、栄養の吸収率が高い状態なのです。
その時間帯に栄養バランスの取れたプロテインを摂取すると、傷ついた筋肉がたんぱく質によって効果的に修復されます。
トレーニング効果を得るためにも、賢くプロテインを活用して体づくりに生かしましょう。
ポイント④:1日3食以上の食事回数をキープ
糖質制限中にリバウンドや体重増加する原因のひとつが、血糖値の急上昇です。
食事間隔が長すぎると、血糖値が高くなりやすくなるため、空腹時間を極力短くすることが大切になります。
特に糖質制限ダイエット中は、食事回数を1日5食を目安に増やすことが推奨されます。
食事回数を増やすメリットは、以下の通りです。
- 体内のアミノ酸濃度を高い状態に保てる(筋肉が落ちにくい)
- 筋肉が分解されるのを防ぐ
- 空腹による血糖値の急上昇を防ぐ
- 空腹を感じづらくなる
人間は空腹を感じると、糖質を脳が欲するため食欲に歯止めが効かなくなります。このドカ食いは血糖値の急上昇を引き起こし、インスリンを大量分泌させて体脂肪を増やす原因となってしまうのです。
以下の配分を参考に、3時間間隔を目安に小まめに食事を摂取しましょう。
【総摂取カロリーが1,700kcalの場合の食事時間例】
- 【朝食】6時〜7時:300kcal
- 【間食】9時〜10時:150kcal
- 【昼食】12時〜13時:600kcal
- 【間食】15時〜16時:150kcal
- 【夕食】18時〜19時:500kcal
ポイント⑤:低GI値の食品を活用する
空腹時の糖質摂取だけでなく、高GI値の食事もインスリンを多く分泌させます。
インスリンが過剰に分泌され続けると、肥満や糖尿病のリスクも増えるので、GI値の低い食品を活用して血糖値コントロールを行いましょう。
【GI値の低い代表的な食材例】
- 玄米や蕎麦、押し麦
- 肉や魚類
- 葉物野菜やきのこ類
- チーズやヨーグルト
- 大豆製品
- レンズ豆、ひよこ豆
- カシューナッツやくるみ
- いちごやキウイフルーツ、ブルーベリー
日本人に身近なご飯、パン、うどんといった主食は、高いGI値の炭水化物が中心。気づかない内に糖質過多になっている可能性もあります。
糖を緩やかに吸収するために、低GI値の食品を上手に活用していきましょう。
ポイント⑥:炭水化物や糖質を完全に抜かない
炭水化物には、筋トレで増えた筋肉の分解を防ぐ大切な役割があります。
ところが、完全に炭水化物や糖質をカットしてしまうと、体はエネルギー不足に陥ります。
筋肉を分解して不足分のエネルギーを補おうとする結果、筋肉量が減って基礎代謝がダウン。痩せにくい体になるのです。
糖質を完全にオフする代わりに、食べる順番や食べ合わせを工夫してみるのもおすすめです。
- 糖質を含む主食は副菜→主菜→主食と1番最後に食べる
- 一番初めに野菜や海藻など食物繊維が多いメニューを取り入れる
以下の記事で、糖質制限の効果を最大限引き出すノウハウを解説しています。ぜひご参考にどうぞ。
糖質制限中の筋肉維持におすすめのトレーニング3選
ここからは、糖質制限ダイエット中の筋肉量の維持におすすめしたいトレーニングを5つご紹介します。
自宅で簡単に取り組める内容ですので、ぜひトライしてみましょう。
おすすめトレーニング①:スクワット
スクワット運動は、下半身全般にアプローチできる人気の自重トレーニング。
主に大臀筋、ハムストリング、大腿四頭筋といった大きな下肢の筋肉を鍛える効果があります。
糖質制限中はもちろん、平時にも行うことで筋肉量が増え、代謝アップが狙える種目です。
特別な道具も不要な上、気づいたらどこでも行える手軽さも魅力。運動初心者の方や、筋力の少ない女性にもおすすめです。
スクワットの基本的なやり方は以下の通りとなります。
- 足は肩幅よりやや広めのポジションに開く
- 腕は胸の前で組む、または頭の後ろに手を添える
- 膝はつま先より前に出さない。お尻は引く
- 5秒かけてゆっくり膝を曲げる
- さらに5秒かけて元の位置に膝を戻す
- 1〜6を繰り返す
以下の記事にて、スクワット効果を最大化するポイントを解説しています。応用編に挑戦したい人、負荷を高めたい人も必見です。
おすすめトレーニング②:腹筋
定番の腹筋運動も、糖質制限中に取り入れたいトレーニングのひとつ。
厚みのあるくっきりしたシックスパックを目指すには、腹直筋、腹斜筋を中心に鍛えると効果的です。
上記の動画では7つの腹筋種目を取り入れています。アプローチする部位を意識して、筋肉への刺激を高めましょう。
- バイシクルクランチ(腹直筋・腹斜筋)
- リバース・トゥースラスト(腹直筋)
- ウィンドシールドワイパー(腹斜筋)
- レッグリフトクランチ(腹直筋)
- サイドプランククランチ(腹斜筋・体幹筋)
- ヒールタッチクランチ(腹斜筋)
- ロシアンツイスト(腹直筋・腹斜筋)
腹筋運動にストレッチを併用すると、腹筋の効果も高まるのでぜひ取り入れてみてください。
おすすめトレーニング③:有酸素運動
体脂肪の燃焼に効果的な有酸素運動は、糖質制限とも相性抜群。
皮下脂肪をエネルギー源として、糖質制限の効果を底上げするためです。
一方で、有酸素運動をしすぎると筋肉が分解されて、代謝が低下する可能性もあります。
1回の有酸素運動は30分程度に抑えるのが理想的。筋トレとの併用で、糖質効果の成果を実感しやすくなるでしょう。
加えて、有酸素運動の30分前に必須アミノ酸のBCAAを摂取するのもおすすめ。筋分解の抑制、筋肉痛低減、疲労回復といった効果を期待できます。
運動後にはプロテイン摂取でタンパク質の補給もお忘れなく!
筋肉を落とさない糖質制限の方法はパーソナルジムで学ぼう!
この記事では、糖質制限中でも筋肉を落とさないためのコツやトレーニング法を解説してきました。
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