フィッシュオイルの持つ健康効果と筋トレにおすすめな理由を解説!

トレーニングをする上で、筋トレや食事管理の努力を無駄にしないために、体づくりのサポートとしてサプリメントを利用している方も多いと思います。

フィッシュオイルも筋トレに良い影響をもたらす成分として知られていますが、実際トレーニングに「どう影響するのか?」について疑問をお持ちではないでしょうか?

代表的なフィッシュオイルの効果と筋トレへの影響は以下の通りです。

【血圧を下げたり血流を改善し、血中の中性脂肪値を下げる】

→血液がサラサラになり酸素供給量が増え、トレーニングの安全性とパフォーマスが上がる他、筋肉痛を軽くし疲労回復を促す。

【テストステロンの分泌を高める】

→傷ついた筋肉を修復する時に使われるホルモンであり、筋肉の成長を助ける。

フィッシュオイルは、筋トレのパフォーマンスをアップしつつ、疲労回復と筋肉の成長を促す効果が期待されるのでおすすめです。

ただし、薬剤の効果が確認されている医薬品と違い、サプリは栄養補助食品のため必ず短期間で効果を実感できるわけでもなく、体質に合わないこともあります。

現在通院や治療中(投薬)の方は、飲み合わせによる予期せぬ反応が出る可能性もあるので、必ず医師や専門家に相談してください。

ここからはフィッシュオイルとは何か?効果や目安の摂取量、デメリットのほか注意点なども詳しく解説していきます。

フィッシュオイルとは?必要だけど体内で作られない油

名前の通りフィッシュオイルとは魚からとれる「魚油」であり、DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)を豊富に含むオメガ3オイル(不飽和脂肪酸)です。

DHAとEPAの材料となるα-リノレン酸は体内で合成できないため、3つまとめて必須脂肪酸として扱われることもあります。

オメガ3が不足すると肌や髪、爪が乾燥する肉体的な影響のほか、集中力の低下や睡眠不足になりやすいなど生活面にも影響が出ることが懸念されています。

栄養はできるだけ食事から摂る方が望ましいものの、魚は好きだが毎日食べる習慣がない場合や、そもそも魚嫌いの方もいるので、オメガ3はサプリでうまく補っていくと良いでしょう。

【筋トレをサポート】フィッシュオイルに期待される5つの効果

記事のはじめでご紹介した通り、フィッシュオイルは健康に良い多数の効果があると期待されています。

【フィッシュオイルの主な効果】

  1. 血圧を下げ、血流を改善する
  2. 血中の中性脂肪値を下げる(糖尿病・動脈硬化・心筋梗塞の予防)
  3. テストステロンの分泌を高める
  4. 脳を活性化(認知症リスクを下げる)
  5. 肌や髪への美容効果

では、フィッシュオイルがもつ健康効果が、筋トレにどのような影響を与えるのかをチェックしていきましょう。

効果①:筋トレの安全性が向上する

筋トレ中はたくさんの血液を全身に送れるよう心臓が激しく拍動するため、心拍数や血圧が上がりやすく心臓への負担がかかりやすい状態です。

血流を改善する(効果①)ことで、心臓は余計な負担を負わずにスムーズに大量の血液を送り出すことができるようになり、トレーニングの安全性向上に役立ちます。

効果②:パフォーマンスを上げる

中性脂肪が多く血液の流れが悪く(血液ドロドロ状態に)なると、老廃物の排出がスムーズに行かず、栄養および酸素も全身に行き渡りにくなり体のパフォーマンスは下がります

逆に血中の中性脂肪が下がると(効果②)血液はサラサラになり、酸素が体の末端まで行き渡るため、持久力の向上など体のパフォーマンスUPが期待できるのです。

また、筋肉痛の痛みを減らし疲労回復を促す作用や、病気予防(糖尿病・糖脈硬化・心筋梗塞)も見込まれています。

筋肉痛と筋トレの関係性を詳しく知りたい方は、以下の記事もどうぞ!

効果③:筋肉の成長を助ける

筋肉は傷ついた筋繊維が修復される時、前より頑丈になろうとする作用が働き成長(筋肥大)する仕組みです。

骨や筋肉をつくる役割もつテストステロンは、別名で男性ホルモンと呼ばれますが、少ないものの女性の体内にもあり、筋肉の修復時に使用されます。

つまり、テストステロンの分泌を高める(効果③)ことは、筋肉の成長を助けることにつながるのです。

筋肉が成長する仕組みを以下の記事でも解説しています。効率よく筋肥大を成功させたい方は、以下の記事も参考にしてください。

効果④:脳の活性化

DHA・EPAは脳を活性化(脳神経の再生や保護で情報伝達力を維持する)させ認知力を高める(効果④)働きがあると報告されています。

人の体は脳からでる「◯◯しなさい」という指令が神経を通して筋肉に伝わることで動く仕組みですが、普段から使わなければ指令が筋肉に素早く伝達することは難しいです。

また、加齢や強いストレスを感じてる場合も脳は萎縮しやすくなり、記憶能力が低下していきます。

筋力の低下もありますが、転倒時に手や足が咄嗟に出ず転んでしまうのも脳の働きが衰えている(指令の伝達が遅い)ことが一因といえるのです。

筋トレで継続して脳に刺激を与えつつDHA・EPAをとることは、健康的で動きやすい肉体と脳機能の維持に良い影響を与えるでしょう。

効果⑤:髪や肌の潤いを保つ

筋トレとは関係しませんが、フィッシュオイルは肌や髪を潤わせ健康を保つ効果が期待できます。

血流の働きを正常にする作用により、老廃物の排出が活発化し肌のターンオーバーを進めてくれるため、美しい肌を保ちやすくなるのです。

また、オメガ3は髪が成長する栄養にもなり、抗炎症効果で頭皮の炎症を抑え健やかに保つことで艶や潤いのある髪を作ります。

フィッシュオイルを飲むタイミングと目安の摂取量

オメガ3系脂肪酸全体(DHA・EPA・α-リノレン酸などを含む)の1日の摂取目安量は厚生労働省により定められています。(※1)

 男性は2.0~2.2g、女性は1.6~1.9gであり、平均すると男女とも1日2gが摂取目安となります。(男女とも30~69歳の数値)

DHAとEPAはマグロやサバ、さんま・ぶり・イワシなどの青魚に豊富に含まれており、毎日生魚(例:クロマグロ100gのDHAとEPAの含有量は4600mg)を食べることで十分1日の目安量が摂れます。

しかし、どちらも脂であるため脂質制限中の方は脂質が高くなる点に注意が必要です。

また、調理法によって栄養素の損失率が変わってしまうことも確認してください。

グリルやフライパンでの焼き調理では栄養の損失は20%、揚げると調理油に溶け出してしまい損失は50%となります。

この損失率は魚1匹を料理した時の数値のため、切り身の場合はいずれも損失率が少し高くなると考えて良いでしょう。

味噌汁や煮物は、煮汁に溶け込んだ栄養をそのまま摂取できるので、栄養が無駄にならずおすすめです。

※1出典:日本人の食事摂取基準(2020年版)

サプリの目安摂取量は1g(1000mg )

サプリからとるDHAとEPAを足した目安摂取量は1gです。

前述した通り、毎日生魚を食べる食生活であれば不足することはありませんが、加熱調理では20~50%以上の栄養が失われてしまいます。

魚が苦手な方はもちろん、加熱した魚は食べるものの生食は不得意な方もオメガ3系脂肪酸が不足しやすいので、フィッシュオイルサプリで上手に補っていきましょう。

飲むタイミングは決まっていない

時間栄養学(何をいつどれだけ食べると良いかという考え方)では、フィッシュオイルは朝飲むと脂質の代謝が改善するとされています。

しかしながら、吸収率を良くするため飲むタイミングが推奨されてる薬と違い、サプリには明確な基準はありません。

毎日継続することが基本なので、まずはご自身の飲みやすいタイミングで飲み、習慣づけると良いでしょう。

また、メーカーによっては「食事中・食後すぐ」など摂取するタイミングを記載してるケースもありますので、飲む前に確認してください。

フィッシュオイルに限らず、トレーニングと食事は切っても切り離せません。以下の記事で、トレーニングと食事の関係を正しく理解しておきましょう!

【飲む前に確認】デメリットとサプリの選び方

出典:photoAC

さまざまな良い健康効果が見込まれるフィッシュオイルですが、デメリットもあります。

個人差があるため必ず起こるものではありませんが、サプリをとる時はデメリットも把握しておくことをおすすめします。

代表的なデメリットと注意点

フィッシュオイルで起こりえるデメリットは以下の通りです。

  • 軽度な口臭や体臭(魚臭い・生臭い)がでる
  • 人によっては胃もたれや胸やけなどを感じる場合がある。(油の消化能力による個人差があり)
  • 血液が固まりにくくなるため、出血するとすぐには止まらない(3g以下推奨)

臭いの変化は、摂取量が多すぎることやサプリが酸化や劣化していることが影響していると考えられています。

サプリを飲んで体の変化を感じられない場合でも、多く飲むことは危険です。

もともと効果に即効性を求めるものではありませんので、摂取量は必ず守るようにしてください。

また、薬とサプリは飲み合わせによっては、意図しない副作用がでる可能性があります。

  • 医師による何らかの治療を受けている
  • 薬を処方されている(特に生活習慣病関連の疾患血を固まりにくくする薬を服用している)
  • 妊娠中または授乳中

上記の方は、自己判断せず「必ずサプリを飲む前に専門家や販売登録者、医師の判断」を仰ぎましょう。

サプリを選ぶポイント

フィッシュオイルは多くのメーカーから販売されており、サプリの形状や成分の含有量などに違いがありますので、サプリを選ぶチェックポイントをまとめました。

【サプリの選び方】

  • 粒(ソフトカプセルが主流)の大きさ
  • パッケージが酸化防止に配慮されているか
  • 臭いの少ないもの
  • 原材料や含有量

フィッシュオイルサプリは液体(油)を入れられるソフトカプセルタイプが主流ですが、カプセルの大きさや形状、臭いの強さ、原材料や成分の含有量はまちまちです。

臭いの事前確認は難しいのですが、飲みやすさに関わる大切なポイントなので、サンプルがあれば大きさや成分とともに、チェックしてみましょう。

また、フィッシュオイルは光や熱で最も酸化しやすい性質を持ちます。

購入段階で劣化している可能性すらありますので、遮光対策がされたパッケージのものや、個包装(1回の使用分を密封している)されたものがおすすめです。

フィッシュオイルを活用して筋トレ効果を高めよう!

この記事ではフィッシュオイルの効果や筋トレへの影響、デメリットほか注意点などをご紹介してきました。

サプリは薬品と違って短期的に目覚ましい効果を発揮することは期待できませんが、筋トレと同じく継続することで徐々に質の良いトレーニングを行える体づくりに役立ちます。

ただし、本来栄養は食事からとるのが基本であり、まずPFCバランスの取れた食事をとることが前提です。

サプリはバランスの取れた食事を摂取した上で、食事からは取りにくく不足しやすい成分を補うものととらえてください。

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この記事を書いた人

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