「腹筋や胸筋を鍛えているけれど何が物足りない…」と感じていませんか?
もし、メリハリが足りてないと感じているのであれば、それは大胸筋下部が上手く鍛えられていないことが原因かもしれません。
大胸筋下部を鍛えることではっきりとしたメリハリのある身体が手に入ります。
魅力的な胸筋ラインを手に入れるためには大胸筋下部にフォーカスしたトレーニングが必要になるので、この記事ではレベル別におすすめのトレーニングメニューをご紹介します。
大胸筋下部とは
大胸筋は範囲が広く4つのパーツに分けられています。
- 上部:腕を上げる時に使われる筋肉
- 中部内側:腕を寄せる時に使われる筋肉
- 中部外側:腕を広げる時に使われる筋肉
- 下部:腕を下げる時に使われる筋肉
パーツごとに筋肉の役割はそれぞれ異なり、1つでも欠けると日常生活に支障が出るほど大事な筋肉といわれています。
大胸筋下部は他の3つの筋肉に比べると比較的使われない部位ではありますが、魅力的な胸元を手に入れるためには必要不可欠な部位になります。
手を前に押し出したり、上にあげている腕を下ろす時に必要な筋肉のため、下部のトレーニングを行うときはこれらの動作に近いメニューを取り入れると良いです。
大胸筋は全体をバランスよく鍛えることが大切
大胸筋は4つのパーツに分けられるとお伝えしましたが、筋肉は連動しているため、どれか1つのパーツだけを動かすことはできません。
メリハリのある胸板を手に入れるためには各パーツにまんべんなく負荷を与えることが大切です。
同時にすべてのパーツを鍛えながら大胸筋下部の動きを意識することで、より魅力的な胸板を手に入れられます。
また筋肉は刺激に慣れる性質があるので、長期間で同じ筋トレを行う場合は筋肉の成長が感じられなくなることもあるでしょう。
「なんだか、筋肉の成長が止まってきたな…」と感じたら、トレーニング方法や負荷を変えてみることで、筋肉の成長を感じることができます。
大胸筋下部を鍛える方法
大胸筋下部を鍛える方法は1つだけではありません。
- 自重トレーニング
- ダンベルトレーニング
- バーベルトレーニング
大きく分けて3つの方法がありますが、大胸筋下部を鍛える時は「斜め下に押し出す筋トレ」が効果的です。
斜め下に押し出す際は、肩甲骨を背骨に寄せて、胸を張った状態を固定させながら、押し出すとより効果を得られます。
この時に肩甲骨が固定されていないと、小胸筋など他のパーツを鍛えてしまい、大胸筋への負荷が軽減されてしまうので注意しましょう。
【自宅でできる】大胸筋下部を鍛える自重トレーニング
では初めに自宅でできる2つの自重トレーニングをご紹介します。
- プッシュアップ
- ディップス
それぞれ詳しく見ていきましょう。
プッシュアップ
プッシュアップとは腕立て伏せのことです。
身体を持ち上げる時の動作が大胸筋下部に効くため、ゆっくりと元の位置に戻ることを意識しましょう。
ほとんどの方が知っているトレーニングですが、フォームややり方を間違えている方が多いので再度やり方を確認しておきます。
【プッシュアップのやり方】
- うつぶせの状態で寝そべり、足はあまり広げない状態で準備
- 手幅は肩幅より広めにする
- そのまま体を持ち上げる
- かかとから首まで一直線を意識して、その状態をキープ
- 息を吸いながら、ゆっくり下ろす
- 胸は上げた状態でキープ
- 息を吐きながら持ち上げる
目安は20回を3セット。様子を見ながら回数を増やしたり、負荷をかけたりしていきましょう。
身体を持ち上げた時はまっすぐとした姿勢をキープし、腰を落としたり反らしたりしないように注意。
姿勢に集中し過ぎて息を止めてしまう方が多いので、呼吸に意識を向けるようにしましょう。
プッシュアップは他にもさまざまなバリエーションがあるので、以下の記事であなたに合ったプッシュアップを見つけてみてください。
ディップス
ディップスとはバーなどをつかんで足を床からは無し、上下の動作を行うトレーニングです。
椅子を2脚使えば自宅でもでき、自重トレーニングの中では最も高い負荷をかけることができるメニューになっています。
【ディップスのやり方】
- 肩幅と同じ幅に平行棒を用意する
- 両手で平行棒をつかみ、身体を支える
- 身体を持ち上げる
- 膝を少し曲げて、両足はクロスさせる
- ひじを曲げて、少しずつ身体を下げていく
- ひじが90°になるまで下ろした状態で3秒キープ
- ゆっくりと身体を持ち上げる
目安は10回を3セット。
背中をまっすぐにした状態で少しだけ身体を前屈させると効果的に大胸筋下部を刺激することができます。
ディップスは負荷が高いため、ある程度ベースの筋力が付いてから行うようにしましょう。
また、自宅で行う場合はけがを避けるためにもしっかりと固定されたものの上で行うようにしてください。
【自重トレより効果大】大胸筋下部を鍛えるダンベルトレーニング
続いてダンベルを使用したトレーニングメニューをご紹介します。
- デクラインダンベルプレス
- デクラインダンベルフライ
- ダンベルフロアプレス
それぞれ詳しく見ていきましょう。
デクラインダンベルプレス
デクラインダンベルプレスはベンチなどに仰向けになった状態で、ダンベルを持ち上げて行うトレーニングです。
効率よく大胸筋下部を鍛えられますが、危険度も高いトレーニングのため、ベース筋肉がしっかりと鍛えられている方向けとなります。
【デクラインダンベルプレスのやり方】
- ベンチの角度を30~45°に設定(フラットベンチの場合は不要)
- ダンベルを両手に持ち、ベンチに足の甲を引っかけ仰向けになる
- ダンベルを大胸筋下部の真上に置き、両手を真上に持ち上げる
- あげた両手をそのまま大胸筋下部に向けてゆっくりと下ろす
- 再度ゆっくりとダンベルを持ち上げる
目安は10回を3セット。
しっかりと肩甲骨を寄せて脇が開きすぎないように注意しましょう。
ダンベルを下ろす時はひじを常にダンベルの真下になるように意識して動かします。
斜めのベンチを使うときは滑り落ちないように背中に滑り止めを挟んでおくのがおすすめです。
デクラインダンベルフライ
デクラインダンベルフライはダンベルを持ち、仰向けの状態で両腕を左右に動かすトレーニングです。
デクラインダンベルプレスと似たトレーニングですが、両腕を左右に動かすことで、大胸筋下部に加えて内側にもアプローチができるメニューになっています。
【デクラインダンベルフライのやり方】
- ベンチの確度を30~45°に設定(フラットベンチの場合は不要)
- ダンベルを両手に持った状態でベンチに仰向けになる
- ダンベルを真上に持ち上げる
- ひじの角度を維持しながらダンベルを下ろしていく
- 下ろしてきた軌道をたどりながらダンベルを上に持ち上げる
目安は10回を3セット。
両腕を動かす時は肩甲骨を引き寄せるようにして、胸を大きく張って動かすのがポイントです。
動作に夢中になって、お尻が下がってしまわないように注意しましょう。
ダンベルフロアプレス
ダンベルフロアプレスはベンチを使わずに床に仰向けになり、ダンベルを持ち上げるトレーニングです。
動作自体はデクラインダンベルプレスと似ていますが、ベンチではなく床を使うことで大胸筋下部に違ったアプローチをかけることができます。
【ダンベルフロアプレスのやり方】
- ダンベルをひざの上に置き、ゆっくり仰向けになる
- 胸を張り、肩を下げて脇を締めて、上半身でアーチを作る
- 上半身のアーチを維持したまま、脇を45°に開きフォームを整える
- この状態から両腕をゆっくりと上げ、上がりきったら下げる
目安は10回を3セット。
前腕は床に対して垂直を維持したまま動かすのがポイントです。
動作中、肩は床についている状態を保ち、特にダンベルを上げる時は肩まで上がらないように注意しましょう。
【最強の胸板を作れる】大胸筋下部を鍛えるバーベルトレーニング
最後にバーベルを使用したトレーニングメニューをご紹介します。
- デクラインバーベルベンチプレス
- スミスマシンデクラインベンチプレス
- リバースグリップベンチプレス
それぞれ詳しく見ていきましょう。
デクラインバーベルベンチプレス
デクラインバーベルベンチプレスは大胸筋下部をピンポイントで鍛えるトレーニングです。
筋肉の可動域は必然的に狭くなるため、広い可動域を取るフラットバーベルベンチプレスやダンベルフライとあわせてトレーニングに組み込むのがおすすめ。
【デクラインバーベルベンチプレスのやり方】
- デクラインベンチを15~30°に設定(フラットベンチの場合は不要)
- パッドに足をかけて身体が落ちないように固定
- 手幅は肩幅よりも広めにとり、バーベルを支えるようにつかむ
- 肩甲骨同士を近づけて、間にスペースを作る
- 腕はしっかりと張り、バーベルをゆっくりと持ち上げる
- 持ち上げきったらその状態で2秒キープ
- 息を吐きながらゆっくりとバーベルを下げる
目安は10回を3セット。
腕の力だけでバーベルを持ち上げようとすると、ケガのリスクが高まります。あくまでも腕はバーベルを支えるだけで、背筋と大胸筋下部の筋肉を収縮させるのがポイントです。
万が一のこともあるため、必ずサポートの人をつけてトレーニングを行いましょう。
スミスマシンデクラインベンチプレス
スミスマシンデクラインベンチプレスはバーの起動が固定されているため、サポート要らずでピンポイントに大胸筋下部を鍛えることができます。
デクラインベンチプレスよりも安定したフォームでトレーニングが行えるので、いつもよりも重めのバーベルにチャレンジしてみましょう。
【スミスマシンデクラインベンチプレスのやり方】
- 左右の柱の中間の位置にベンチをセット
- バーを大胸筋下部から腹筋上部あたりの位置に置く
- 手幅は肩幅よりも広く取り、バーベルを両手でしっかりと握る
- 順手でサムアラウンドグリップ(親指をかける握り方)でバーベルを握る
- デクラインベンチプレスと同様に背筋にスペースを作る
- 息を吸いながらバーを前腕と床が垂直になる位置まで下ろす
- 息を吐きながら一気に持ち上げる
目安は10回を3セット。
大胸筋の収縮を意識し、丁寧な呼吸を行うのがポイントです。
他のメニューに比べて負荷がかかるので、筋肉痛が起きているときはしっかりと休みを取りながら行いましょう。
リバースグリップベンチプレス
リバースグリップペンチプレスはベンチなどに仰向けになり、下からバーベルを持ち上げるトレーニングです。
ダンベルのトレーニングメニューより大胸筋下部で支える力が試されるため、両腕の力で均等に負荷をかけることを意識してみましょう。
【リバースグリップベンチプレス】
- ベンチに仰向けになり、上腕骨を45°、こぶしを60°の状態にする
- 親指同士が向かい合う状態でバーベルをつかむ
- バーベルをゆっくり胸元に下ろし、持ち上げる
目安は10回を3セット。
バーベルを持ち上げる時に脇が空いてしまったり肩甲骨が開いていると負荷が分散されやすいです。手首に負荷がかかり怪我の原因にもなるので注意しながら行いましょう。
なお、大胸筋はバランス良く鍛えることが大切です。以下の記事では大胸筋の様々なトレーニング方法を解説しているので、参考にしてください。
大胸筋下部の筋トレ効果を高めるコツ
大胸筋下部のトレーニング方法をご紹介してきましたが、トレーニングはただ行えばよいわけではありません。トレーニング以外でもポイントを抑えることで、より効果的に大胸筋下部を鍛えることができます。
より魅力的な胸板を手に入れるために3つのコツをご紹介するので、併せてチェックしておきましょう。
呼吸法は「胸式呼吸」が基本
トレーニング中は胸式呼吸を意識的に行うことで、トレーニング効果を高め、ケガのリスクを下げる効果があります。
胸式呼吸が効果的な理由は「交感神経」が優位になる呼吸のためです。
交感神経は体の活動性を上げる神経となり、血液循環や新陳代謝を上げてくれるため、身体全体の活動性を高めてくれます。
そのため、トレーニング中は胸式呼吸で、力を入れるときに息を吐き、力を抜くときに息を吸うことを意識してみましょう。
食事は栄養価の高いものを摂取
トレーニングを行う前後は栄養価の高いものを摂取することで、トレーニングの効果を高めることができます。
【トレーニング前】
空腹のままトレーニングをしてしまうと身体に栄養素が足りない状態のため、本来であれば筋肉の維持や修復に使われるエネルギーが筋肉から削り取られてしまいます。
その分トレーニングの効果は低減してしまうので、トレーニング前は栄養価の高い食べ物を摂取しましょう。
【トレーニング後】
トレーニング後の30分~1時間半ほどは「筋肉のゴールデンタイム」と呼ばれるほど、身体への吸収率が高くなります。
トレーニングで破壊された筋繊維の回復のため、身体が積極的に栄養価を吸収するためです。
そのため、3大栄養素に加えてビタミンやミネラルを摂れるようなバランスの良い食事を心がけてみましょう。
また、トレーニング前後の食事に関しては、以下の記事でも解説しているので参考にしてください。
大胸筋全体を伸縮させる
大胸筋下部は単体で動かすことはできないとお伝えしました。
そのため、大胸筋全体をしっかりと伸縮させることでトレーニングの効果を高めることができます。
動作をゆっくりと行い大胸筋全体を伸縮させることで1回1回の刺激が強くなるので、大胸筋全体が伸縮しているかを意識しながらトレーニングを行いましょう。
パーソナルジムで大胸筋下部を鍛えて魅力的な胸板をゲット
今回の記事では、大胸筋下部のトレーニング方法と効果を高めるコツについて紹介してきました。
おすすめのトレーニング方法やメニューは現在のあなたの身体の状況や筋肉量によって異なります。
筋トレ初心者の方が負荷の高いメニューをいきなり行ってしまうと、けがをするリスクが高まったり、効果が半減してしまう可能性もあるでしょう。
当ジムELEMENTでは、経験豊富なインストラクターがあなたの身体の状態や筋トレの経験をヒアリングした上でおすすめのメニューをご提案しています。
月額38,280円でパーソナルトレーニングが受け放題。
体験トレーニングも随時受け付けていますので、以下のボタンからお気軽に申し込みください。