【筋トレ効果UPに欠かせない】炭水化物の役割と必要な理由を解説!

太るイメージから制限されがちな炭水化物ですが、不足したまま筋トレを行うとトレーニング効果が下がることをご存知でしょうか?

炭水化物が不足したままトレーニングを行うと、集中力の低下や筋肉の減少を招きます。

逆に、過剰だと最終的に余ったエネルギーが体脂肪として体に蓄えられることから、炭水化物は太りやすいとさているのです。

しかし、炭水化物は筋肉を動かすエネルギーをつくる役割をもつため、筋トレには必要不可欠な栄養であり、適切量の摂取は筋トレ効果を最大化させてくれます。

そこで本記事では、炭水化物が筋トレに欠かせない理由や摂るタイミング、適切量について詳しく解説していきますので、炭水化物への知識を深め、健康的で効果的な筋トレを目指していきましょう。

炭水化物とは?役割と筋トレに欠かせない理由

炭水化物は「糖質」と「食物繊維」で構成された栄養素であり、脳や内臓、体を動かすエネルギーになる役割を持ちます。

2つの物質のうち糖質は安静時にグリコーゲンに変化し、そのうちの約8割が筋肉に蓄えられ(筋グリコーゲンと呼びます)、筋肉が収縮する際のエネルギーとして使用されます。

また、体の中で脳と神経系はこの糖質しかエネルギー源として利用できません。

糖質が不足すると集中力や思考能力が低下してしまうため、炭水化物は体の維持に欠かせない栄養素なのです。

筋トレ時のエネルギー消費

まずはじめに、体を動かすエネルギーには使用される順番があり、すぐ使えるものとエネルギーとして消費できるまでに時間がかかるものがあります。

筋肉のエネルギー使用順

  • 1番目:筋グリコーゲン
  • 2番目:筋肉を分解して製造したエネルギー
  • 3番目:体脂肪を燃焼して製造したエネルギー

運動時には筋肉に蓄えられた筋グリコーゲンから消費されていきます。

筋トレ中に蓄えたグリコーゲンが尽きると、体はタンパク質から新たなエネルギーを作り始め、これが2番目に使用される「筋肉を分解して製造されるエネルギー」になります。

筋肉の材料はタンパク質のため「筋肉を鍛えているつもりが、逆に分解して減らしていってしまう」のはこの、体のメカニズムによるものです。

また、体脂肪を燃焼して製造する3番目のエネルギーについては、製造されてから実際に消費されるまでに時間がかかるため、有酸素運動の際に活用されやすいエネルギーとされています。

炭水化物で太るのはなぜか?

炭水化物抜きダイエットや糖質制限などで知られるように、「炭水化物=太る」という認識を持つ方も多いのではないでしょうか。

しかし前述の通り、炭水化物は身体を動かすエネルギーとして必要不可欠な栄養であるため、極端な制限はおすすめできません。

炭水化物は筋グリコーゲンに変化して蓄えられますが、その貯蓄量は限られています。

そのためエネルギーの消費が少なく、貯蓄量も十分あるタイミングで炭水化物を摂取すると、余ったエネルギーは最終的に体脂肪に変化し体に蓄えられていきます。

このことから、エネルギーの消費量より摂取量が上回る=過剰摂取が脂肪を増やす原因と言えるでしょう。

また、過剰摂取とは逆に炭水化物を極端に抜くことで、太りやすくなることもあるので注意してください。

筋グリコーゲンが消費されても、最低限必要な量の炭水化物が補給されなければ、エネルギーを補うため筋肉の分解が進み、筋肉量が落ちていきます。

この状態が続くと「グリコーゲンを蓄える筋肉が減る→貯蔵量が減りエネルギーがすぐなくなる→筋肉量の減少」の悪循環が起こり、基礎代謝が下がり太りやすくなってしまうのです。

つまり、炭水化物を摂るから太るのではなく、極端な制限や過剰摂取が太る原因につながるため、適正量をとるように心がけることが大切です。

【筋トレ前後】炭水化物を摂るタイミング

トレーニングをする時は、体に負担をかける空腹や満腹状態(集中力の低下やエネルギー不足、消化不良などデメリットが多い)を避け、体内の糖質が不足しないよう適切なタイミングで炭水化物を摂ることが大切です。

炭水化物は含まれる食物繊維の量によって、体内で消化吸収してエネルギーに変わるまでの時間が異なりますし、運動強度によってもエネルギーの消費量は変化します。

トレーニング前後に上手に炭水化物を体に補給することで、トレーニングのパフォーマンスUPや疲労回復・筋肉の成長を促す効果が期待できるので、効果的な摂取タイミングを確認していきましょう。

トレーニングの前

筋トレをはじめる3時間前ぐらいに糖質を摂ることで、体内に蓄えるグリコーゲンの量を高めておくことができ、トレーニング効果UPが望めるでしょう。

【トレーニング前に取りやすい食事】

  • おにぎり
  • パン(全粒粉や米粉)
  • バナナ
  • ゼリー飲料
  • うどん(具が少ないもの)

ご紹介したメニューのように、炭水化物の中でも糖質が多く食物繊維が少ない(=エネルギーになりやすい)食品を選ぶよう意識してください。

トレーニング開始までに消化が進むことで、胃に負担をかけずエネルギーを体にしっかり蓄えることができます。

トレーニングの後

トレーニング後は、直後または30分以内に素早く炭水化物とタンパク質の両方を摂取する必要があります。

体内のエネルギーが不足したままでは、筋肉の分解が進んでしまうので、エネルギー補給と筋肉の材料であるタンパク質をまとめて補給することで、疲労を回復しつつ筋肉の修復を促して成長させることができます。

また、筋トレ直後に炭水化物を摂っても体のエネルギーを使い果たした状態であれば、相当過剰に食べない限りは脂肪になるほどエネルギーが余ることはなく、太る心配もありません。

トレーニング後に取りやすい食事

  • おにぎり
  • バナナ
  • ゼリー飲料
  • プロテイン(タンパク質)
  • サラダチキンやステーキ

タンパク質を多く含む食材は脂質の少ない部位の肉や魚、豆類ですが、これらをトレーニング直後に素早くとるのが厳しい場合は、プロテイン飲料を上手に活用すると良いでしょう。

トレーニング前後におすすめの食事メニューや食品については、以下の記事でより詳細に解説していますので、是非あわせてご確認ください。

活動レベルで変わる適正量の目安

炭水化物は過不足なく摂ることが必要ですが、どのくらいの量をとるのが良いでしょうか?

ここでは、PFCバランスを基に運動習慣がない方の一般的な目安をご紹介していきましょう。

PFCバランスとは摂取カロリーのうち、エネルギーを作る主要な3つの栄養素の割合を示したもので、これを基に必要な炭水化物の量を考えることができます。

栄養素目安摂取量1gに含まれるカロリー
P:タンパク質13〜20%4kcal
F:脂質20~30%9kcal
C:炭水化物50~65%4kcal

これは生活習慣病の発病予防を目的にした数値のため、減量やボディメイクなど目的によってバランスを調整する必要はあるものの、1日に必要なエネルギーのうち、最低でも半分は炭水化物から取ることがわかりますね。

例えば、18~29歳の男性で、活動量が低い(移動が少なく座位がメイン)の場合、1日に必要なエネルギー量は2300kcal (※1)です。

PFCバランスを基に、炭水化物を摂る量を60%にした場合で計算すると、「2300×0.6÷4=345」のため、345gの炭水化物が適正な量になります。(※2)

また、炭水化物の摂取目安はトレーニング習慣により活動量が変わり、計算の基準となるエネルギー量が異なるため、ご自身の運動レベル(活動量)を把握してから、計算してみると良いでしょう。

※1:日本人の食事摂取基準(2020年版)各論:エネルギー/参考表2推定エネルギー量参照
※2:炭水化物の適正量には調味料や食材の糖質(1食25g程度)を含みます

食事管理と筋トレの両立にはパーソナルジムが最適

この記事では筋トレの効果を上げ効率的に結果を出すために、炭水化物の適切な摂取が重要かについて解説しました。

適正な量をタイミングよく摂取することで炭水化物で太る心配がなく、むしろ筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、痩せやすい体を作っていくことも期待できます。

闇雲な糖質制限は筋トレ効果を下げる以前に、集中力や思考力を下げるとともに疲労感が増すなど、脳や神経系に影響していくためお勧めできません。

とはいえ、余った糖質が中性脂肪に変わる作用もあるため、やはり重要なのは炭水化物の適正量を守る事と言えます。

ですが、初心者はもちろん、トレーニング経験があってもご自身の状態(筋トレ量と食事量)を適正に把握するのは難しいでしょう。

もしあなたが筋トレと食事コントロールの両立を目指すなら、1人1人にあった個別指導ができるパーソナルジムを検討されてはでどうでしょうか?

当ELEMENTジムでは適切な運動習慣と食事習慣を身につけるための指導を行い、食事指導については向き不向きやお身体の体質もございますので、追加で承っております。

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